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見直し診断
2018年5月15日

【保有物件の見極め】NO.9

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【市場分析】

今回は見直し診断にあたって、市場分析についてお話しします。

物件単体での収支評価や精査はミクロ分析にあたります。また、逆に市場分析はその地域の特性や、工場等の移転や新設による労働の移転、近隣の学校や会社の有無などから、賃貸市場にどのように影響を及ぼすかを計るマクロ分析になります。

極端な話、いくら物件単体のスペックが良くてもそのエリアに人が誰も住んでいなければ当然、賃貸は稼働することなく、その物件の収支シミュレーションは絵に描いた餅になります。

市場分析を行うためのプロセスの難しさは、それが筋書き通りのステップではないという事で、いくつもの異なるステップを繰り返し、判断ができるまで分析力を磨いていきます。

すべての分析は最終的に商圏を定義することであり、それはその物件を成功させてくれる、物件の競争圏です。

少し複雑な言い回しに聞こえますが、簡単に言うと物件の種別ごとに影響を及ぼす要素です。

例えば住居系であれば、学校、職場など、オフィスであれば、住宅、交通手段、工業系であれば労働人口や交通手段、顧客などです。

市場分析のプロセスは、いろいろな情報源の広範囲のデータをまとめていきます。

多くのデータなどは静的に見えますが、都市や経済圏のいろいろな要因や影響力が及ぼす相互作用がそれらのデータに反映されています。

都市は、人口や雇用、物理的心理的特性、都市構造、不動産などの相互作用する要素で構成されており、すべての都市は、非常に相互作用的な要素を持つシステムです。

都市を分析する場合、その様々な要素とそれらがどのように機能しているかを見る必要があります。そしてそれらの要素は有形なものと無形なものがあります。

有形なものは定量化できる、事実や統計で、無形なものは定量化できない、観念的あるいは心理的なものです。

 

■都市の成長

自分が長く住んでいる町や地域について、振り返ってみて、10年前や5年前、そして今日の地図を見ると、特定の方向に、そして特定の経路に変化が起きていることが認識できるはずです。例えるならば、新しく新設された駅や、新たに建てられるマンション群などです。

市場の物理的な配置がどのように発展してきたか、そして市場が将来どのように変動していきそうか、そしてその変化にパターンがあるのか、それに基づいてどのように予想が出来るのか、それらは歴史的なパターンが見られます。

これらの都市成長のメカニズムには同心円説、同心的成長。セクター成長説、軸上成長説。多岐心説などの説があります。詳しい説明は省略しますが、都市一極集中やドーナツ化現象などと言われるようなものにあたります。これらの都市の成長ベクトルは今までも、そしてこれからも変わらず一定のパターンで向かっていくでしょう。

成長の方向が分かると、将来の土地利用に関してある程度の判断を行うことができます。成長しているところでは需要に比べて土地の供給が減り、価値が上がり、より集中的に使われるようになります。成長パターンは市場地域に過去のデータを書いて結果を比べることによってわかります。

過去のパターンを分類することによって、その地域が将来どのように変化し成長するかが洞察でき、更に、わかるのであれば、富や人口がどのように動いているか、更地の価格の傾向、土地利用が変化しているところ、主要道路工事の場所と方向、建築規制の変更、近隣の変化の傾向などを確認します。

 

■比較優位

また、市場分析の概念として比較優位というものがあります。人が集まって都市が形成されるのは通商が促進されるからです。

歴史的に人は売買を行う為には物理的に近くなくてはならず、通商が富を生むと言う誘因が常にありました。通商が富を生む理由は比較優位です。

比較優位とは、どのようにして通商が都市や国を富ませ、なぜ中小都市や国がいろいろな通商を専門的にするかを説明するものです。

この概念は19世紀の英国の経済学者によるもので、人は最も低い機会コストで商品を製造しようとするという理論です。

ある地域が他の地域よりも低い機会コストで製品を作ることができる場合、それは、その商品の製造において比較優位があるということです。

例えば、ITのような専門職を必要とする産業に比較優位を持つ都市が、特に高いスキルを要求しない仕事のために不動産を提供したり誘致したりすることは理にかないません。

逆に、熟練労働者が少ない都市は、熟練でなくてもできる仕事を誘致するチャンスがあるわけです。

世界の工場としての立ち位置が日本から中国、現在では東南アジアに移転していくような現象です。単純な労働はより低いコストのほうへ移転していきます。

通商における比較優位だけでなく、都市がビジネスや人を引き付ける能力は、そのほかの多くの要因によって決まります。

これらの要因が、都市の通商能力を増減し、将来の成長あるいは衰退の原因となり、その要因は以下のいずれか、あるいはそれらの組み合わせがあります。

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これらの特質は、会社あるいは個人の移転あるいは拡張に関する決断に影響を与えます。そのうちの生産手段については、資本・融資、労働力・雇用、原材料、テクノロジーといった要素で構成されます。

需要については、都市が満たしていない製品やサービスなどの既存の需要があれば、その需要がその地域にビジネスを呼び込むことになります。

関連産業については、通常、共有情報による規模の経済利益や節約ができる場所に落ち着きます。

生活の質に関連した材料としては、社会的、教育的、文化的、政情的といった地域によって異なる、目に見えない要因や特性になります。

これは人ぞれぞれが持つ価値観にもよります。

例えば自分が住んでみたい街というのは、その地域が持つ、人を惹きつける無形のものです。ある人にとっては興味の無い価値観でも他の人にとっては高い価値を持つかもしれません。

これら上記のすべての条件は企業や人を引き付けるその地域の能力を判断し、評価するために用いられます。しかし、それらの地域のメリットやデメリットは評価する側の企業や人によって異なります。

企業や人も、自分たちの最も重視する条件によって評価し、最もメリットを享受できる地域を選択します。

これらの要素は、都市の評価とその成長が今後どのように見込めるか、あるいは衰退していくのかを判断するもので、これらの概念を理解することは市場分析を行っていく上で非常に重要になります。

 

■中心地理論

また、その他に中心地理論というものがあります。

この理論は、ドイツの二人の学者が提唱したものになりますが、「潜在市場へのアクセスを最大化するには会社がどこに移転するべきか」という質問に回答するものです。

基本的な趣旨は、家賃の最小化あるいは収入の最大化が店舗やオフィスの場所を決定する動因となるということです。

市の中心地は、程度の差こそあれ、モノとサービスを引き付けると言われており、これらの場所の価値が高いのは、ビジネスが成功する可能性が高いからです。このような場所の物件の供給には限りがあるので、需要で家賃が決まります。つまり、場所の価値は、物件が受け取る家賃によってわかります。

この理論は特に現在のマーケットをよく観察することで理解が深まります。また、余談ですがこれらの都市成長のメカニズムをよく理解できれば新興市場の不動産投資に大いに役立つと思われます。

 

【見直し診断シリーズ】・・・・・・・・・

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