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賃貸管理
2018年5月14日

【賃貸管理のノウハウ】NO.8

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こんにちは!本日も大家さんのみなさんへ少しでも【賃貸管理のノウハウ】という観点から有益な情報をお伝えさせていただきます。本日お送りする内容のキーワードは賃貸管理のノウハウ】NO.7のブログと同じく【共益費】です!前回は共益費とはどんなものであるかを中心にお伝えさせていただきました。今回お伝えするのは、より実践的でもある『共益費と課税・非課税区分』と、潜在的問題となる『共益費が家賃に含まれることデメリット』についてお伝えいたします。

 

■共益費と課税・非課税区分

通常、賃貸住宅からの家賃については非課税となることは皆さんもご存知のことと思います。では、すべて必ず『非課税になるの?』と疑問に思いましたので、国税庁のHPを覗いてみました。そこには・・・ありました、ありました。同じように家賃と共益費の経理上の処理を疑問に思われる方、いらっしゃるのですね。では、以下抜粋してゆきます。

なお、今回のブログ内では以下、居住用の物件、つまり共同住宅を前提としてお伝えしますので、事業用の物件(収益ビル、住宅と店舗・事務所を含む建物、駐車場など)は含まない前提ですのでご了承くださいませ。

 

《照会要旨》

集合住宅においては、施設の使用料又は役務の提供の対価を家賃や共益費として収受する場合、又はこれらと別建てで収受する場合がありますが、それぞれの場合についての取扱いはどうなるのでしょうか。

《回答要旨》

基本的な考え方は次のとおりであり、それぞれの収受の形態により、別紙のとおり取り扱います。

家賃:住宅の貸付とは別に貸付の対象となっていると認められる施設や動産部分及びサービス部分については、一括家賃として収受したとしても合理的に区分の上課税対象となります。したがって、①通常単独で賃貸借やサービスの目的物となる駐車場施設、プール・アスレチック施設等については、全住宅の貸付について付属する場合や住人のみの利用が前提となっている場合など、住宅に対する従属性がより強固な場合にのみ非課税とされ、②もともと居住用としての従属性が認められる倉庫や家具などの施設又は動産については、全体を家賃として収受している以上、非課税として取り扱うこととになります。ただし、入居者の別注により賃貸借の対象となっているものは課税となります。

共益費:住宅を共同で利用する上で居住者が共通に使用すると認められる部分の費用を居住者に応分に負担させる性格のものについては、共益費、管理費等その名称にかかわらず非課税となります。

別建て請求する各種料金:個別に内容を判定することとなりますが、上記共益費に該当するもの以外は、課税対象となります。

というわけで、基本的な考え方としては『家賃・共益費は非課税』となるが、その物件ごとに従属性や、利用者が住人であるのか否か、オプションでの利用可能なものであるかで判断の上、課税・非課税と線引きされるようですね。では、具体的にどのようなものか、引き続き国税庁HPをもとにご紹介します。

 

【集合住宅の賃料または共益費として収受するものの課税・非課税の判定】(例)

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いかがでしょうか?こちらは『賃料+共益費』として収受する場合、または別個に収受する場合の一例ですが、課税・非課税の線引きは『入居者が希望して選択しているか?』となります。反面、『賃料とは別の名目で賃貸人が収受する金銭の取扱い』と上記の一覧とは別の一覧が国税庁HPには続いて掲載されています。

別の名目での金銭の収受に関する請求名目には、駐車場利用料、家具・エアコン等使用料、倉庫使用料、ハウスキーピング料、など上記表の中と同じ名目のものありますが、請求名目の内容により課税へ区分されるものがあります。

そうであれば、大規模な1棟賃貸住宅を複数お持ちの大家さんの方は、一度顧問税理士とそのあたりの課税・非課税の区分と賃貸借契約書上に記載される文言による違い、入居者からの金銭の収受する家賃・共益費の実質的内容による差異などを一度相談されるとよいかもしれませんね。

以上、『共益費と課税・非課税区分』についてでした。後半は『共益費が家賃に含まれることデメリット』について、前半部分でいうところの『家賃又は共益費として収受する』ものと関連していますが、この『家賃に含まれる』を原因としてどのような問題が生じうることがあるので、その点についてお伝えします。

 

■管理費・共益費¥0物件!

賃貸管理会社の繁忙期を過ぎた5月ですが、まだお部屋を探される方もいらっしゃるかと思います。さて、入居者にとってはこちらの見出しのような物件がよいのか、それとも別建てで記載のある物件がより魅力的物件に思えるのかどちらでしょうか?

一見、共益費(管理費・共益費含む、以下、共益費とする。)が負担にならないなら、『家賃のみの負担で助かった!』と喜ぶ方もいるかもしれません。とは言え、5月1日のブログでも記載したとおり、入居者の全員が享受する賃貸住宅の設備・施設からの利益であって、本来は入居者負担であるもの。とすれば、家賃は本来、建物から生じる利益であり、大家さんは借入があればこの家賃収入からローンを支払い、固定資産税等の公租公課を負担してゆくものです。なので、ここは大家さんの経営判断になりますが、家賃収入から上記の所有者にかかる固定支出に加え、建物の維持管理のための施設維持管理費用を家賃からまかなう方法も考えられます。

一般的に申しますと、この『管理費・共益費¥0』の物件は、実質はともかくとして、収入にあたる家賃から建物維持管理費を捻出するという認識でされる大家さんは少数派ではないでしょうか。つまり、賃貸募集において、『共益費¥0』のほうが、物件選定される際には『いいな!』と引っかかりやすくなるという最近の傾向をもとに『管理会社』がオススメする方法であるのです。入居者の負担を考えますと、初期費用で『家賃』に含まれている『共益費の分まで』敷金・礼金等のほか、業者に対する報酬につき多めに支払いをしているということも言えるかと思います。

とは言え、部屋をさがされる方の判断にもよりますが、家賃と共益費を別にしてあることを望むという一定のニーズもあるのも現実です。別建て表記とすると、入居者からはいくらの共益費の負担をしているからこそ、このレベルでの管理なのだ、という一定の納得も得られます。大家さんの方針としても、『別に表記として、家賃が少しでも安く見える、感じられるようにしたい』ということであれば、別表記にされる方もあろうかと思います。

この点はどちらが正しいのかは判断するのが難しいことになります。あくまで大家さんと、その物件のエリアの特性・傾向をしっかりとリサーチして、どうしたら有効な空室改善策となるのかを見極めてご判断されるのが良いとうことになります。となると、ここでもポイントとなるのは『どの管理会社を選択するのか』ですね。このあたりについては【賃貸管理のノウハウ】NO.2のブログにてお伝えしていますので、ご興味あればご一読いただければと思います。

では、この件については特に問題がないということなのに、何が潜在的問題となるの?と疑問に思われたかと思います。

ここで質問です。大家のみなさんの保有物件の収支は安定されていますか?昨今のマスコミで取りざたされている『不動産投資により破産』などという見出しをご覧になられた方もいらっしゃるかと思います。このような大家としては望ましくない最悪といえる状況下となってから、『家賃に共益費が含まれる』ケースで起こりうる問題があります。

 

■共益費と物上代位

物上代位(ぶつじょうだいい)という言葉を耳にされたことのある大家さんでしたら、おおよそ見当がつくのではないでしょうか?

まずは『物上代位』から順に説明してゆきます。

《物上代位》(民法372条、304条)

物上代位とは、抵当権者が担保目的物について、売却、交換等の処分、賃貸、滅失、損傷等の自体が生じたときに、当該担保目的物の所有者が、第三者から得られる金銭その他の代替物に対して、当該所有者に優先して、その金銭その他の代替物を取得できる制度であります。

ここでいう『抵当権者』『担保目的物』『所有者』『第三者』を、賃貸住宅におけるケースに当てはめてみましょう。

⇒『物上代位とは、銀行等の金融機関が担保にとっている賃貸住宅について、何かしらの差し押さえ等が生じたときには、賃貸住宅の所有者である大家さんが、入居者から得られる家賃等の金銭に対して、大家さんに優先して、その家賃等の金銭等を取得できる制度である』ということになります。

 

『家賃等の金銭』について、どこまでが金融機関へ搾取されてしまうのかが『共益費込みの家賃表記』の場合には問題となることはお分かりでしょうか?

では、そもそも『賃料』が物上代位の効力が及ぶのか?の基本から、判例とともに説明します。『担保目的物が、賃貸不動産であるとき、所有者が取得する賃料は、本来抵当権によって把握されている不動産の(潜在的)価値が顕在化したもので、不動産の価値代替物の一部と評価することができ、その結果、担保不動産の価値の一部である賃料に物上代位の効力が及ぶ』ことになります。(最高裁平成元年10月27日判決)

ということで、賃料は担保不動産の価値代替物であるため、ローンの支払い等が滞れば、それらに金融機関等の触手が伸びてくるということになるのは致し方ないようですね。

 

では、次に『物上代位の効力が及ぶ範囲に定めはあるのか?』ということについてですが、判例では、『共益費が建物維持管理のために支払われる費用であり、建物の価値代替物である賃料とは性格を異にすること、また、建物の維持管理費に充てるべき金員まで差し押さえの対象となれば、建物の維持管理が不可能になり、他の賃借人にも多大の迷惑を及ぼすことになる(東京地裁平成16年7月22日判決)』ことを理由として、共益費の法的性質が実質的に賃料であれば、物上代位の効力の及ぶ賃料は狭義の賃料(賃貸部屋の使用の対価としての賃料)のみであるとし、『共益費は、物上代位の対象とならない』(東京高裁昭和63年9月20日判決)とする判例が存在します。

では、実質的な狭義の賃料と共益費がいくらに按分されているのか?は募集賃料の表記を一括に定めていたとしても、経理上ではいくらに設定しているのかなどを明確にしておく必要があるということでしょう。そうすることで、いざというときの備えにもなり、建物を適切に維持管理することで『物件の価値』を保つことが可能となります。

 

これ以外にも共益費に関する判例は他にあり、管理会社における『共益費』の経理上の取り扱いについても、現状は各社さまざまであります。この『共益費』にまつわるところでは、明確な定めがない以上、良いビジネスパートナーである管理会社と疑義が生じない明確な定めをして、堅実な賃貸経営が望ましいところですね。

 

以上、本日もご高覧いただきましてありがとうございました。

 

【賃貸管理シリーズ】・・・・・・・・・

 【賃貸管理のノウハウ】NO.1

 【賃貸管理のノウハウ】NO.2

 【賃貸管理のノウハウ】NO.3

 【賃貸管理のノウハウ】NO.4

 【賃貸管理のノウハウ】NO.5

 【賃貸管理のノウハウ】NO.6

 【賃貸管理のノウハウ】NO.7

 

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